ペット可の物件

 あちきはペットを飼っている。雑種であんまり頭は良くないがあちきになついてて可愛い犬だ。名前をポチという。

 嫁なんかよりも1万倍ぐらい可愛いポチだが、賃貸住宅に住んでいる人間にとってはペットは大きな問題なのだ。

 まず、ペット可の部屋というのが物凄く少ない。ペット可でも小鳥だのハムスターだの小動物のみというところばかりだ。

 さらに猫は可でも犬は鳴き声が近所迷惑だからダメなんてところもある。やっと犬が飼えるところを見つけても家賃は高いわ敷金は何か月分も取られるわで本当に大変なのだ。

 なので、やっと借りれたペット可の物件だからまず引っ越そうという気にならない。また大変な思いをして探すのが嫌なのだ。

 これを大家の立場から考えてみよう。

 ペット可にすると、競合する物件の絶対数が少ないのですぐに空室が埋まりやすくなる。さらに家賃も相場よりも高くなる。そして、いったん入ると中々退去しない。

 こんな理想的なものはない。だったらなぜ大家はみんなペット可にしないのか。まず、あちきみたいな不動産投資の対象を団地としていると(要は区分所有ね)、団地の規約でペット不可になっていたらいくらあちきがペット可にしたくても出来ないのだ。

 他にも例えばアパートの大家だとする。一つの部屋が埋まらないからといってその部屋をペット可にしてしまうと他の部屋から苦情がくるという問題が出てきてしまう。新築時からペット可の物件として募集していれば当然苦情は来ないだろうが、途中からペット可の物件にするには、まずペット不可の時代に入居した人たちが全員いなくなる必要がある。これは難しい。

 さらに、ペット可にすると部屋の痛みがひどい。猫にしても犬にしてもかなり悪戯をするものだし、臭いもハウスクリーニングだけは取り切れないこともある。

 こういう理由でペット可の物件は少ないわけだ。

 戸建てなどを賃貸に出している大家なんかはペット可にすることは比較的簡単だが、そもそも戸建て賃貸自体が東京では数があまりないので、ペット可にするまでもなく埋まることが多い。

 ポチを飼っているあちきは早く家を買うべきなのだろうが、そんなお金はないのでまだまだ賃貸暮らしが続くってわけ。

 え?お前人に貸す家あるのに自分が住む家買ってないの?という声が聞こえてきそうだが、それについてはまた次回説明するね。

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